ファクターX
とても不思議なことがある。
新型コロナで、なぜ日本人は致死率が低いのか?
その原因“ファクターX”について、いろいろ研究、議論されている。
「いやそこじゃなくて、なぜ同じ日本人なのに、重篤化する人から、まったく元気な人までいるのか、こっちのほうが今後の人類にとって、一番大事なところでしょう?」
でも専門家と言われる人たちは、「それは個人差でしょう」と片付けて、
このとんでもなく大きな差異にほとんど関心を示さない。
.
じつは、農業でも同じことが起きている。
今年の病害虫の傾向、地域差について、「○○県病害虫防除所」という専門の機関が
総力をあげて発生予察や防除対策を行ってくれる。
でも、うちの畑では、農薬をかけないのにキャベツをアオムシが食べない。手で虫取りもしない。
これは、本格的な有機農業している農家ではよくあることで、
ヤフーニュースでも配信され、映画にも出ていて、知っている人もいるはずなのに
防除所も、農協も、試験場も、一度も見にも来ない。
私も元農業改良普及員なので、以前、農業試験場の研究員に「一度見に来て、研究してよ」と言ったことがある。
すると
「う-ん、それ研究しても結果が出るのに10年かかるなあ」
と言って体よく断られた。
薬使わなくても、害虫にやられない方策があるのなら、
それこそ理想の方策なのに・・・なぜそこを研究しないのか?
彼らにとって、アオムシは「害虫」
害虫がキャベツを食べないというのなら、そもそもの前提が壊れます。
彼らの仕事そのものを否定しかねません。
自分のやっていることを否定する勇気を持つ人は少ない。
だから
「そんなことも時としてあるのだろうがたまたまだろう」
「寒いからだろう」
「偶然そうなっただけで研究の価値はない」
などと自分で納得してしまうみたい。
もう一つの理由がある。
仮に青虫のほとんど食べないキャベツ栽培が広く存在するとしても
仮に、コロナに遭遇しても感染しない人々がたくさん存在するとしても、
その理由を研究する手法は、これまでの自分たちがやってきた手法とは異質のもの。
要するに、自分の専門外のことを研究するはずがない。
病原菌研究のプロではあっても免疫システムの研究者ではないのだから。
でも、キャベツが健康でないからアオムシの害がひどくなるのが真実ならば
アオムシを殺したところで、キャベツ自体の弱さは変わらない。
虫を殺すことよりも、キャベツをもっと栄養豊富することに、力をそそいだほうがいいに決まっている。
コロナウイルスに逃げ回ったりワクチンを頼ったところで、
その人自体の健康度、免疫力の低さがそのままなら
また次の病気、ガンやアレルギーなどに罹る可能性が高い。
それなら、もっと元気に、健康になることに力を入れた方が一番いい。
そのための方策について、これまでいろいろ言ってきたことを
図にまとめてみましたのでなので、参考にして下さい。