皮に栄養が多いって言うけど、たいした量じゃないでしょ!

だって、ニンジンや大根の薄皮って量的に少ないから、
むこうとむくまいと、栄養量的には大差ないでしょう。
そんな懸念も考えられますよね。
そこで、新潟市食育花育センターでは、大根とニンジンで、
皮をむいた場合と、皮をむかなかった場合の、野菜全体の栄養量を測定しました。
結果は、あの薄い皮を付けるか付かないかで、
大根全体、ニンジン全体の栄養価に明確な差が出ました。
それくらい、皮にだけ、自分を守るためのファイトケミカル(抗酸化成分)が集中していると言うことです。
大根もニンジンも、おこめも、イメージ的にはナスと同じなんです。
皮をむいたら、紫色のアントシアニンはなくなってしまって、
残りはスポンジだけ・・
(大げさに言ってるだけです。スポンジのように見える内部にもそれなりの栄養が入ってます)
ただ、よく見ると、大根によって、皮のあるなしによるポリフェノールの量の違いが大きかったり小さかったりしています。
ポリフェノール類は、数千種類あると言われていますが、
要するに植物が、傷を治したり、虫が食べにくいように、病原菌が侵入しないように作られた、かなり複雑な高分子の有機物です。
お野菜さんとしては、まずは生産した炭水化物で、
自身を成長させたり、低分子の抗酸化成分ビタミンCや食物繊維を作ることを優先するのではないでしょうか? だとすると、ポリフェノールはエネルギー的に相当余裕がないとなかなか作れないのかもしれません。
あくまでも仮説ですが、菌ちゃんいっぱいの土作りがよくできて、野菜が一定程度以上に健康になったときに、ポリフェノールの生産に力を注げるのかもしれません。
現在、全国各地の保育園、小学校で、
皮をむかない給食を提供するところが着実に増えつつあります。
日本第二位の給食数13000食を提供する豊中市走井学校給食センターでも、
皮付きでも完全に除菌できていることを確認した上で、
大根ニンジンの皮をむかずに調理しています。
詳細は下記記事
植物だけが作ることのできる、私たちの健康に必須のファイトケミカル活性酸素消去成分)を、できるだけ速やかに、もっと多くの子どもたちに、届けてほしいものです。